皆さま、こんにちは。
ボクサーのお店レポ、第8回はこちら。
元日本Sフェザー級トップランカー、西田裕さんの蕎麦屋「極上江戸そば にし田」です。90年代のボクシングを見ていたファンなら誰もが知る熱い魂のボクサー西田裕!
90年東日本Sフェザー級新人王
91年KSD杯B級トーナメント同級級優勝
92年度A級トーナメント同級級優勝
3度の日本タイトル挑戦はコウジ有沢に2度、鈴木敏和に1度敗れ惜しくも日本王座には届きませんでしたが、あの前田宏行や古城賢一郎に勝利しており90年代前半の国内のリングを盛り上げてくれた立役者の一人。
ボクサー引退後に寿司職人を経て蕎麦屋という異色のキャリアを持つ西田さん。思い込めて手打ちする蕎麦はお客さんの心を掴み、2009年の開店から今年で11年目を迎えています。
絶品のお蕎麦をいただいた後、ご本人とお話しする事が出来ました。すると・・なんとつい先日、現役時代に拳を交えたあの人と25年ぶりに再会したそうです!素晴らしいお料理の品々と、そこで聞けた貴重な感動物語を共有いたします。
お店の場所
場所は江東区の亀戸天神社の入り口すぐのところ。食べログに最寄り駅はJR総武線「錦糸町」駅から徒歩10分、 同じくJR総武線「亀戸」駅からも徒歩10分となってますが、お店の公式サイトには「亀戸」駅からのルートが載ってます。亀戸天神社がある事もあり亀戸駅方面から来るお客さんが多いのだろうと思いますが、僕は錦糸町駅の方が近いので錦糸町駅から向かいました。そのルートだと途中で錦糸公園を通ります。
この公園の中を突っ切って横断することも可能で、その場合徒歩10分より早く行けるのではないでしょうか。 この日は一日自宅勤務でやっと外に出たタイミングだったので、公園を歩いて気分転換しながらお店に向かいました。どちらの駅からも複雑なルートではないので迷わないはずです。
亀戸天神社の入り口が見えた!という場所まで来れば、その左手にはお店が見えています。神社を訪れたついでにこのにし田に立ち寄り、蕎麦の味のファンになってしまうパターンはかなり多い様。
「極上江戸そば」の登りが4本、5本と風に揺れながらお出迎えしてくれました。
くつろげる店内と栄光のトロフィー
店内は落ち着いた雰囲気で、カウンター席からテーブル席、掘りごたつ席までどんなニーズにも応えられる作り。BGMも静かで癒されます。
入り口を入って左手にはテーブル席。
その隣には掘りごたつ席エリア。
掘りごたつの席は2~4人で来てもOKですし8人の団体でも着席可能です。
この日は一人で来たのですが、家族を連れてきても全然大丈夫そうな感じ。口コミを見ると実際に家族連れも多いみたいですね。手作り味噌の店頭販売も置いてあります。
その隣には手作り梅干も。買って帰ろうかな。どうしようかな。入り口から入って右側もテーブル席エリアで、壁には写真付きでメニューの張り紙が沢山。
早い時間帯に行ったので、お好きな席にどうぞと言って貰えた為、ボクシングの記念品関連の飾りがあるのを一瞬で見つけて、その席に陣取りました。
勝利者トロフィー。
写真パネル。
重厚そうな盾。
おや、奥に西田さんがいらっしゃいますね。
92年度A級トーナメントSフェザー級優勝の時のもの。この頃はSフェザー級をJライト級と呼んでいたので、Jライト級と書かれています。懐かしい時代・・ファンとしては元ボクサーの店主がこういう宝物をお店に置いててくれると嬉しいですね。
メニュー紹介
メニュー表をざっと全部紹介します。
パンチ力抜群な料理たち
女性店員さんが、宜しければお飲み物から~と聞いてくれたので生中と即答。本当は糖分の事も考えてハイボールにする予定だったんですが、お店レポ再開してから嬉しすぎてつい生中頼んじゃいます。
エビス生きた~!
程よく冷えたグラス。
涼しい空間で飲む生中は最高。
お通しが出てきました。
茄子のおひたし。
まず思ったのはお皿が高そう・・
かなり良いお皿を使ってます。
ではいただきま~す。
美味い。
足りん。もっと下さい!
いや我慢我慢・・
結婚前の"両親の顔合わせの食事会"で食べた、高級料理店の茄子の味を思い出しました。このお店は大衆蕎麦屋の値段設定ではなく、至高の空間でじっくり味わう高級志向の蕎麦屋です。メニューを吟味した末、頼んだのはこちら。
・鴨ロースト ウニのせ
・さつま揚げ
・定番 焼きみそ
・絶品 煮奴
・究極の鴨せいろ
・大人のそば茶プリン
今日はこの6品です。
まず1品目の鴨ロースト ウニのせ。
回転寿司に行ってもウニって1巻頼んだら満足してしまうんだけど、こんなに食べれるかな。そういえば回転寿司って随分ご無沙汰だなぁとか関係ないことを考えながら・・
いただきま~す。
良いウニって口の中で溶けますね。
やっぱり。
そこまで良くないウニって、溶けずに口の中でドロッとするんですよ。ここのウニは一瞬で溶けそうになります。溶けそうで溶け切らず、絶妙に鴨ローストとショートレンジで打ち合って絡み合います。
2品目。
さつま揚げ。
大きい切れ目のやつを
写真撮れば 良いのに・・
左端の小さいので撮ってしまいました。
それでも厚い。
いただきま~す。
美味い!
お酒が進み過ぎます。
さつま揚げ一口+お酒3口ペースですよ。
2杯目はハイボールで。
ハイボールのグラスも良いの使ってますよ。
握った時の感触が普通のグラスと全然違う。
厚い。
3品目。
定番の焼きみそ。
こういうシャモジみたいので出てくるのか。
濃厚な味噌がよく焼かれており美味いです。一見、焦げてない?って思ったんですが食べてみたら中身は全然焦げてなくて、むしろ柔らかいんです。
4品目。
絶品 煮奴。
文字通りぐつぐつと火で奴を煮ながら、
専用鍋で提供されます。
ツイッターでアップした動画を置きますね。
🔹亀戸 極上江戸そば にし田
🔹絶品 煮奴 pic.twitter.com/KO8r2Inn5v— Tokky (@Tokky5571) June 29, 2020
小皿に取り分けて食します。
あっつあつ!
いただきま~す。
煮汁が染み渡ってて最高。
いつもの様にご飯が欲しくなる。
耐えろ。
耐えるしかない。
ご飯を我慢してからの~
5品目。究極の鴨せいろ!
蕎麦は夏でも冬でも冷たい蕎麦派ですわたくし。さぁこれが千葉の名店100に選ばれていた蕎麦屋での修行の後、蕎麦打ち教室に通って辿り着いた西田さん自慢の手打ち蕎麦。
ありがたく、いただきます。
美味し美味し美味し!
歯応え良し!のど越し良し!
お店の公式サイトに書かれている「こだわりの自家製粉で打った、細麺でありながらコシのある蕎麦」はまさしくその通りです。店内にもメニューと一緒に蕎麦への拘りを打ち出しています。
化学調味料は一切使わない、にし田のお蕎麦。
契約農家から直接仕入れて神社でお清めしてから手打ち。その思いが伝わる味です。2年以内に50%が閉店すると言われている飲食業界で、ボクサーから転身して出店したお店を10年以上続けている。その理由が分かる味です(泣) 誰にでも出来ることじゃないですね。尊敬しかありません。
このタイミングでハイボールがなくなり
レモンサワーを追加。
最後の6品目。
大人のそば茶プリン。
"大人の"って何か良いですよね。
そば茶プリンなるものを食べるのはおそらく人生初なので、興味津々。
いただきま~す。
あま~い!(スピードワゴン風)
そば茶ってプリンにすると、こんなに程よく甘いのですね。
お酒も食も進む進む。
感動の再会エピソード
タイミングを見て西田さんに記念撮影をお願いしたところ、快く来てくれました。ファイティングポーズはリクエストしましたけど^^
ボクサーのお店を食べ歩いてブログを書くのが趣味のボクシングファンなんです!と伝えたところ、驚きの秘話を話してくれました。
「つい先日、コウジ君が来てくれたんですよ!25年ぶり。びっくりしちゃった」なんとそんな再会物語がこの場所で起きていたのですね。
97年4月14日の後楽園ホール
日本Sフェザー級タイトルマッチ
コウジ有沢 vs 西田裕
西田さんの3度目の日本タイトル挑戦。
コウジ有沢の右ストレートが1発で西田さんの夢を粉砕。
最初に良いパンチを当てたのは西田さんでしたが、結果は1ラウンドKO負け。この試合がボクサー西田裕のラストファイトとなりました。
その相手が突然、目の前に現れたのは2020年6月12日。つい先日だそうです。西田さんはその時の素直な思いをFacebookに投稿してます。
以下、西田さんの文章を原文のままで共有します。
▼西田さんの投稿文▼
こんにちは!!亀戸天神社門前のそば職人西田です。昨夜、突然の見覚えのある顔が・・・「西田君久し振り!!」久し振り?????誰だっけ・・・・・なぁんて頭を巡らせていると・・・「コウジです!」あっっっっっっ
コウジ有沢だっっっそうです!!僕の永遠のライバル!?コウジ有沢君でした。
そう、僕のボクシング人生をたった一発で終わらせた男です。ボクシング好きな方ならご存知の方も多いと思います。二度と会う事はない。会いたくないかったんです。その憎っき相手が僕の目の前に。
だけど嬉しかったんです(笑)僕の事を覚えていてくれたこと。会いに来てくれたことも。昨夜は昔話に花をさかせて
美味しいお酒をのみました(笑)青春っていいものですね(笑)
今日は花金!元気に営業中です。究極の鴨コースも予約たくさんいただきありがとうございます!
▲以上▲
ジーンと来るものがありました。
「会いたくなかったのに、目の前に現れると嬉しかった。僕の事を覚えていてくれたこと。会いに来てくれたことが」
蕎麦を食べるのが目的でここに来たのに、そんな話しをご本人から聞けたことでボクシングが、ボクサー達のことがより好きになりました。
ちなみに西田さんはまだ、コウジさんが働く池袋の「暁」に行ったことがないとのこと。暁の焼き鳥もまた絶品ですよ!行った時のレポ記事です。
コウジさんはその後も尾川堅一さんと一緒に再度、お蕎麦を食べに来たそうです。かつて国内Sフェザー級を盛り上げた2人と、その階級で世界への返り咲きを狙う尾川堅一さんの3ショットがFacebookページで公開されてます。
いい~写真。
空腹もボクシング愛も全て満たされ、大満足でお会計してお店を後にしました。
帰りも錦糸公園の中を横断。夕暮れ時の錦糸公園は紺色の空と緑、人々の光が相まって綺麗。感動の再会エピソードも聞けて気分は爽やか。
各試合会場からの距離
JR総武線「錦糸町」駅から徒歩10分、 同じくJR総武線「亀戸」駅からも徒歩10分ですが、都内側の試合会場から電車移動で向かう場合を想定し、錦糸町駅までのおおよその時間を記載しておきます。両国国技館、後楽園ホール、武道館からは 30分以内で行ける距離ですね。
両国国技館
両国駅から錦糸町駅まで約3分
後楽園ホール
水道橋駅から錦糸町駅まで約12分
日本武道館
九段下駅から錦糸町駅まで約20分
大田区総合体育館
京急蒲田駅から錦糸町駅まで約35分
埼玉スーパーアリーナ
さいたま新都心駅から錦糸町駅まで約45分。
有明コロシアム
国際展示場駅から錦糸町駅まで約45分
横浜アリーナ
新横浜駅から錦糸町駅まで約50分
関東圏にお住まいの方は勿論、遠方から試合観戦や観光等で上京する際はぜひ一度立ち寄っていただきたい名店です。落ち着いた空間で美味い蕎麦ならこのお店。
以上、第8回ボクサーのお店レポ「元トップランカー西田裕の手打ち蕎麦屋 極上江戸そば にし田 」でした!
最後にお店の地図と概要を貼っておきます。
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