皆様こんにちは。 進撃のボクヲタです。
みんな大好きボクシング漫画。今回はおすすめ100冊を選びに選び抜いてみました!余裕で100冊以上は存在しているボクシング漫画のTokky的100選です。
ボクシング漫画かどうかの定義は「ボクサーやボクシングファンが読んで楽しめる内容かどうか?」の目線で僕が該当すると思った作品を選んでおりますので、ボクシングの試合描写がメインの漫画もあれば、他の格闘技の要素も含んだ中でボクサーが登場する漫画、ラブコメ要素多めの漫画まで幅広いです。
100冊に絞るのは大変でしたが超~楽しい作業でした。ボクシング漫画サイコー!
※並びは順不同です。
1.リクドウ
《あらすじ》自分を虐待していた義理の父親を正当防衛で殺めて児童養護施設に入った芥生リクは、取り立て屋の元ボクサー所沢の拳に惹かれ、強い拳を求めボクサーの道へ。
闇と光の交差がエグ面白い
不運で不幸な少年時代を過ごしたリクの「心の闇」がたまらない。試合で苦しい時、戦う理由を思い出して奮起する…はボクシング漫画の王道パターンですが、リクがデビュー戦で打たれた時に思い出すのは、幼い自分を容赦なく虐待する父親の事。「戦らなきゃ、殺られる」心の闇と向き合い、敗北を拒否して光を求め、愚直に人生を突き進む芥生リクの物語。
2.拳闘暗黒伝セスタス
《あらすじ》自由を求める主人公セスタスが、師匠のザファルと共に強くなっていく姿を描きつつ、古代ローマ時代の壮大な歴史背景&ロマン溢れる人間ドラマをMIX。
体重制もラウンド制もなし
「どちらかが戦闘不能になるまで」という過酷な試合ルール。作中には打撃だけなく蹴りや柔術を操るキャラも現れますが、セスタスはあくまでも拳の打撃で戦う拳闘スタイル。心理的な駆け引きや技術の描写はボクシングファンなら惹かれる事は間違いなし。加えて恋愛、嫉妬、友情…の人間ドラマを歴史背景と共に描いた名作。亀海喜寛氏は本作が好きで、アニメ化の際には格闘シーンアドバイザーを自ら申し出る程の大ファン。
3.拳奴死闘伝セスタス
《あらすじ》拳闘暗黒伝セスタスの続編。皇帝ネロが開催するコンコルディア格闘技祭のトーナメントをメインに、青年に成長したセスタスの闘いの日々が描かれる。
セスタス版 天下一武道会
前作の拳闘暗黒伝では5等身ぐらいのセスタスが8頭身ぐらいに成長しており、ドラゴンボールの15巻あたりで孫悟空がいきなりデカくなった時の感覚を思い出します。ストーリーの軸となる格闘トーナメント"コンコルディア格闘技祭"は天下一武道会のイメージに近い。出場するキャラ達の戦いやそこに挑むまでの背景も丁寧に描かれており、より濃い人間ドラマと格闘シーンが展開中。
4.BLACK-BOX
《あらすじ》父親は殺人罪で服役中。兄も殺人で捕まった“殺人一家”の次男、石田凌駕。
獄中の父親の指令のもとプロテストに挑み、ボクサーとして歩み始める。
あしたのジョー×リクドウ感覚
殺人一家としてマスコミにおもちゃにされつつも、それを踏み台にしてのし上がっていこうとする石田凌駕。服役中の凌駕に父から送られてくるアドバイスは、丹下段平が矢吹丈に送った「あしたのために」を彷彿とさせ、凌駕が抱える心の闇の深さと非番な才能はリクドウの芥生リクにも重なる。試合シーンも物語全体にもスポーツとしての爽やかさは一切なく、狂気に満ちたダークさがたまらないボクシング漫画。
5.KATSU!
里山活樹は同じクラスの美女、水谷香月に近づくために香月の父親のボクシングジムへ入会。しかし肝心の香月はボクシングが嫌いになっていき…という恋愛ボクシング漫画。
タッチの浅倉南とは真逆のヒロイン
ヒロインの水谷香月は"タッチ"の浅倉南とは真逆のキャラ。主人公の活樹は香月に近づきたくてボクシングを始めたのに、香月は「ボクシングをする男とは絶対に結婚しない」と言い切る程のボクシング嫌い。この状態からどうやってボクシングで才能を開花させるのか?香月との関係はどうなっていくのか?展開が気になって仕方ない恋愛ボクシング漫画。日常会話の中や、一見重要でなさそうな景色の中に隠されている伏線回収に至るまで構成が秀逸。
6.ろくでなしBLUES
《あらすじ》吉祥寺にある帝拳高校のヤンキー達による、他校の強敵とのバトルがメインの長編とギャグ要素をちりばめた短編の組み合わせストーリーが展開。
リーダーの在り方を学べる名作
前田太尊をはじめ作中では実在するボクサーやロックバンドのTHE BLUE HEARTSのメンバーの名前を使ったキャラが特徴的。不良同士の喧嘩の中で芽生える友情、恋愛、青春を時にシリアスに時にコメディチックに描きながらボクシングも重要なテーマとして扱われ、終盤は前田太尊の試合シーンも登場。『ろくブルはリーダーのあり方を学べる名作。恐怖で仲間をなびかせるリーダーが、本当に仲間から慕われているリーダー前田太尊に負けて、変わって行く姿が素晴らしい』by 細川バレンタイン
7.がんばれ元気
《あらすじ》リングで亡くなった父が果たせなかった夢を追いかける堀口元気。父を思って努力し成長していくボクサー元気の世界王座獲得から引退後の人生までを描いた物語。
金メダリストを生んだ秀作
2021年、東京五輪ボクシング女子フェザー級で金メダルを獲得した入江聖奈さんがボクシングを始めたきっかけとなった作品。 「不幸過ぎる生い立ち」「ヤバい不良だった」みたいなありがちはアウトロー感はまったくない堀口元気。父親を尊敬し誠実に努力し続ける姿が恋愛要素を交えながらライバル達との戦いと共に描かれる。試合はルールを守った正しい打ち方で、違反が一つもない"真っ当な青少年ボクシング"入江さんが魅力を感じたのもよくわかる名作。
8.雄飛
《あらすじ》がんばれ元気の作者が2010年代に書いた一味違うボクシング漫画。戦後の厳しい時代を生きる雄飛が、姉と母の敵を討つ為に真っすぐに生きていく復讐劇。
痛快な復讐ドラマ
昭和の任侠世界を横軸に展開する復讐の物語。雄飛のボクサーとしての成長や試合の描写がしっかり描かれているものの、ボクシングで世界チャンピオンがゴールではなく、姉と母に酷い仕打ちをした敵への"復讐"が一番の目的で、それをガッツリと豪快に実現するシーンは痛快そのもの。復讐の方法はビジネスや合法の謀略になっていて面白くストーリー展開のテンポも早い。
9.闘え!コウキくん
《概要》オタクの元ボクサー井上浩樹が、世界最強モンスター井上尚弥と弟の拓真をはじめとした井上家の日常をコミカルに描いたゆるかわギャグコメディ。
増田美香アナが大絶賛の秀作
そもそもネタ自体が「PFPトップボクサー井上尚弥の貴重なエピソード」が多いのでボクシングファンにとっては興味深い事この上なく、それだけでも楽しいのに、そのネタを浩樹氏が得意のイラスト&感性を活かしたギャグセンスでとても美味しく料理している秀作。ボクシングファンの女神、WOWOWの増田美香アナも「面白い!はやく続編が読みたい」と大絶賛。
10.ライバル
《あらすじ》一条学園に転校してきたスケベでお調子者の桑田平助。平助とライバルたちの激闘をラブコメ要素もがっつり混ぜながら描かれる青春ボクシング漫画。
ちょいエロ天才ボクサーの青春
平助は凡人が努力で強くなったというよりは、最初から才能に恵まれているタイプの主人公。ヒロインと結ばれそうで結ばれなくて、いつになったら結ばれるのかヤキモキする…というボクシング漫画も中にはありますが、本作はガッツリ結ばれるシーンあり。健康的なレベルでのお色気も混ぜ込みながら、レナードやハーンズが回想場面も出てくるちゃんとしたボクシング漫画。
11.ホーリーランド
《あらすじ》いじめられっ子だった神代ユウが、ボクシング本を見て自室で訓練しワン・ツーを覚え不良達を倒していく。悩みもがくユウの心理描写とリアルな格闘シーンがメイン。
強くなる引きこもりの心理描写
ボクサーも登場するが、不良たちによる路上での喧嘩(ストリートファイト)の格闘シーンがメインなのでボクシング漫画というよりは格闘漫画、ヤンキー漫画ジャンルに近い。イジメられていた過去が引き起こすユウの心理描写はどことなくエヴァンゲリオンのシンジを思い出させる。現れる不良達は卑劣なキャラは少なく、友情や恋愛要素もさりげなく盛り込まれ飽きさせない。
12.BUYUDEN
《あらすじ》エリートの家庭に生まれ、恵まれた才能を持ちながら退屈感を抱いていた主人公の武勇が転校生のボクサー少女・要萌花の影響でボクシングに傾倒していく物語。
人間関係の逆転現象が秀逸
勉強も運動も簡単に一番になれてしまう日常に退屈していた武勇がボクサー少女の萌花と出会ったことで、ボクシングに興味を持ち…男の行動原理の起源とも言える"好きな女のために努力する" 王道物語かと思いきや、目の負傷でボクシングが出来なくなった萌花はブクブクと激太り。ヒロインをここまで太らせたボクシング漫画があっただろうか。試合描写よりも恋愛や人間関係の立場の逆転現象が面白くて引き込まれる。
13.シュガー
《あらすじ》小生意気な性格の主人公、石川凛はボクシングと出会い板前として働きながらトレーニングを重ね、プロボクサーとして歩み始める。3巻目からがっつりボクシング。
スタイルはあのシュガー・レイ
タイトルは実在したレジェンドボクサーのシュガー・レイ・ロビンソンと、ロビンソンのボクシングスタイルを形容した“Sweet as SUGAR”から取っている。石川凛のボクシングスタイルもロビンソンと同じようにトリッキーで華やか。特徴はとにかく凛の才能の凄さ。動機でも努力でもなく圧倒的な才能。アマ経験や日頃からの真面目な努力の積み重ね…そういった類を圧倒的な才能で殴り倒していく。続編はRIN。
14.RIN
《あらすじ》前作シュガーの続編。石川凛が世界タイトルを戦うところから始まる。凄まじい才能で世界王者に上り詰めた後、立石譲司とのライバル対決と天才の苦悩が描かれる。
天才過ぎるが故の孤独と苦悩
前作では童貞だった石川凛が、本作中に失恋〜最悪の初体験〜風俗通いまで経験するシーンなんかもありながらメインはがっつりボクシング。世界王者となった凛はTV番組の収録中に、自分と真逆のキャラの世界ライト級王者の立石譲司を殴り失神させてしまい、ここから凛と譲司の因縁が始まる。社会的ステータス全てを捨てて殺すつもりで凛に向き合っていく譲司と凛の対決は見どころ満点。才能があり過ぎて理解されない天才の孤独が印象的。
15.満腹ボクサー徳川。
《あらすじ》元日本ウェルター級王者の徳川貴作が、2年にもわたる増量と肉体改造で階級アップし日本人初の世界ヘビー級チャンピオンを目指していく物語。
増量で6階級上げてヘビー級挑戦
一般のボクシング漫画とは逆に「増量」を1つのテーマにしているのが大きな特徴。ウェルター級から増量して日本人初の世界ヘビー級王者になれるのか?という無茶な設定ながら、しっかり説得力を持たせたストーリー構成になっており、作中のボクシングのテクニック、必殺パンチもリアルでボクシングファンや格闘技ファンが十二分に楽しめるクオリティ。
16.世界はボクのもの
《あらすじ》アイドルオタクの大学生・砂原世界が主人公。推しアイドルが通っているボクシングジムに入会してみたら、砂原は本格派のハードパンチャーだった事が発覚。
アニオタはハードパンチャーだった
見学に来た砂原のパンチを受けたトレーナーは、ひ弱そうなオタク砂原がとんでもない才能を秘めていることに気付く。砂原は実はボクシングジムの息子で、素人が実は強かったではなく、最初から強いやつがボクシングをやらずにオタクをやっていたという設定なので、潜在能力が少しずつ現れていくシーンは爽快。ボクシングジムのモデルは、大塚の角海老ボクシングジム。東日本新人王戦のトーナメントまでが描かれる。
17.タナトス むしけらの拳
《あらすじ》暴走族から金をもらってケンカを請け負っていた16歳の不良少年リクが、元ボクサー棚夫木と出会い、ボクシングを通じて自分の居場所を見つけていく物語。
竹原慎二の原案 強くなる不良の物語
いつものようにケンカ仕事を終えたリクは、泣きながら公園のベンチに座る青年と出会う。その青年は才能を持ちながらドクターストップで夢を諦めた元ボクサー棚夫木。公園で因縁をつけて来た不良を一瞬で倒してしまう棚夫木との出会いをきっかけにリクはボクシングジムに入門。一人では強くなれないことを実感しながら、ボクシングを通じて居場所を見つけていくリクの新人王トーナメントでの戦いまでが描かれる。元WBA世界ミドルチャンピオン竹原慎二氏の原案。
18.天上天下唯我独尊
《あらすじ》喧嘩自慢だった不良中学生・岩城凌。家の借金の為にボクシングを始めるが、女子生徒を襲った犯人達を半殺しにしてしまい少年院へ…そこから成り上がる物語。
あまりにエグいラストの衝撃
「天下取ったる」不良少年リョウの成りあがりストーリー。殺伐とした世界観の中で漢臭いキャラクター達と関西系のギャグを交えながらテンポよく話が進みます。デビューから2戦目で世界戦に挑むという超異例な展開。1990年前後のラスベガスを中心にしたボクシング興行の描写はボクヲタがニヤッとくる場面多し。激しいファイトスタイルはリョウの身体を確実に破壊しており…ラストは衝撃の結末へ。
19.グローイング・アップ
《あらすじ》お金持ちの家に生まれたお坊ちゃんで、いつもケンカばっかりしているヤンキー少年の矢沢英俊。高校生ボクサーの原田が不良に絡まれている現場に遭遇して…
ジェラシーを力に変えて挑戦を
不良達に暴行を受けながらもいっさい手を出そうとしない原田を見て、矢沢は「腰抜けめ」と思ったが、幼馴染のスズはそんな原田に男らしさを感じて惚れてしまう。ジェラシーを感じて原田に喧嘩を売った矢沢はボコボコにやられてしまうが、そこから自分もボクシングを始めていくというヤンキー・恋愛・青春要素の詰まったボクシング漫画。
20.神様はサウスポー
《あらすじ》父に先立たれアメリカの修道院で育った少年・早坂弾は帰国して井上美鈴・旭兄妹のジムに入門。凄まじい左腕のパンチ力を武器に世界チャンピオンを目指す。
メインテーマは熱き人間ドラマ
ボクシングを巡る熱い人間ドラマ。掘り下げていく対戦相手の人間模様や受け継がれる親子の愛、隣人愛。清貧を貫く主人公の姿が美しい。クリスチャンである弾が、対戦者達の人生に関わって精神的に救済していく人情譚の一面を持っており、登場キャラの子供の頃の回想シーンが印象的。数々の強敵との戦いを経て弾はバンタム級の統一チャンピオンとなり、その後、父と同じライト級に転向。
21.神様はサウスポー ダイアモンド
《あらすじ》前作の続編。前作の続きの話や二世がメインではなく、新しい主人公の金石剛が登場し日本フェザー級王者の早坂連(早坂弾の息子)を追いかけていくストーリー。
王者の血筋か、ダイヤの原石か
ボクシングとはなんの関わりもなかった青年。フリーターとして空虚な日々を過ごしていた金石剛がひょんな事からボクシングと出会い、その面白さの虜になっていく。早坂弾の息子である連は「神よりその左腕に力を授かった男」と呼ばれている日本フェザー級王者。父親を超える世界チャンピオンを目指す連とダイアモンドの原石、金石剛の戦いが前作を超える迫力で展開していく。
22.RRR ロックンロールリッキー
《あらすじ》フリーター27歳のダメ男・岩巻力太郎が「ジミ・ヘンのように、ジャニスのように。一瞬でもいい、輝いてやらぁ!」ボクシングという運命と向き合う物語。
テーマは27歳からの「努力」
何も背負わず何も決断をせず、物事を先送りするだけの27年を過ごしてきた力太郎は姉夫婦が事故死したために5歳の甥っ子の人生を背負うことを決心。3ヶ月の練習でボクシングのプロテストに挑むというテレビ番組企画(ガチンコっぽい)で元世界チャンピオンの指導の元、駄目な自分にけじめを付けて歩んでいくボクサーロードが描かれる。シリアスなシーンの中に適度に挿入されるお笑い要素が心地良い。
23.僕
《あらすじ》「悲しいぐらい普通」と言われていた平凡な男・鈴木ひろし。ある朝、普通じゃない事をしたい衝動にかられ通学路を変えてみたことから、運命の歯車が回り始める。
普通から脱却したい。そんな男の拳
ひょんな事からボクシングを始めたひろし。これといって強い武器を持たないボクサーのはずが、デビュー後はKO勝ちを連発し、周囲は彼をラッキーパンチ君と命名する。恵まれた平凡な人生のひろし(本人は不満持っている)そうでない過酷な人生をおくって来た時雄(当然不満持っている)とのライバル対決は引き込まれる内容で、スローモーションで捉えたような独自の試合描写も良い。東日本新人王決勝までが描かれている。
24.リングにかけろ
《あらすじ》貧しい家庭の気弱な少年の高嶺竜児が、亡き父の遺志を継いで世界チャンピオンを目指す物語。途中で本格ボクシングものから超人的拳闘漫画へと路線変更。
ボクシング版 聖闘士星矢
いい意味でボクシングの殻を破ったエンターテイメント作品。ジャンプの格闘技系漫画で超人バトルの路線を切り開いた偉大なる"リンかけ"開始当初は説明されていたフィニッシュブローの原理や理屈付けは次第に省かれ「細かい事は気にするな!俺は熱いマンガが書きたいんだ」という感情が伝わってくる絵の迫力と、ギャラクティカマグナムなどの必殺技を繰り出すボクサー達。その路線に振り切ってるので読んでて気持ち良い。
25.太郎(TARO)
《あらすじ》高校を卒業して地元の信用金庫で働き始めた主人公・吉野太郎。自らの不注意で死なせてしまったボクサー花形青児に代わり、銀行員ボクサーとして世界王者を目指す。
銀行員とボクサーの2つの顔
銀行には内緒でボクサーロードを歩もうとしたところ、年上の女性社員にボクシングをしていることがバレてしまう。ある日、試合会場にその女子社員が現れ…という二足の草鞋ならではのハプニングを交えながらボクシング、銀行、恋愛、家族の話を軸に物語が進行。銀行員ボクサーという設定は珍しいけど、シンプルに「二つの顔を持つ主人公」のストーリーが面白くて引き込まれる。
26.Monacoの空へ
《あらすじ》父親にボクシングを教わってきた主人公・沖田空は父を亡くし、父のライバル早乙女のもとで鍛錬に励みながら早乙女ジムの娘・もなこを振り向かる努力をしていく。
赤穂亮も絶賛のボクシング巨編
ボクシングを通じて成長していく少年の闘いと恋愛の物語。父親譲りのフリッカージャブを駆使するスタイルだった沖田空は、早乙女会長の方針によりオーソドックスなスタイルに矯正しながら実力を上げていく。プロデビューから新人王トーナメントでの戦いを経て、全日本新人王決勝戦での決着までが描かれて完結となり、続編の『2』へと続いていく。
27.Monacoの空へ2
《あらすじ》前作の続編。全日本新人王でMVPを獲った沖田空が世界ランカーや元世界王者との戦いを経て、WBC世界ライト級タイトルマッチへ挑む舞台までが描かれる。
ここまで描いて欲しい!の理想
密かに武者修行を積んだ空は、強靭な体力とスピードを得ており、強豪たちを次々と倒していく。憧れの舞台であるモナコ公国での世界タイトルマッチまで描かれており、ヒロインと結ばれるシーンはかなりのページ数を割いた濃厚な描写。ヒロインと結ばれそうで結ばれないじれったいボクシング漫画もある中、ここまでガッツリやってしまうのもあるのね!というぐらい。それも一つの素晴らしい見どころ。
28.ZERO(ゼロ)
《あらすじ》主人公は10年間不敗の統一世界ミドル級チャンピオン・五島雅。強すぎて苦戦したことすらない超越者の孤独・高み・哀しさが描かれた物語。
既存概念を打ち破る結末
悪魔的に強い無敗の世界王者も引退を考える年齢に。あまりに長期政権なのでボクサーは皆、このチャンピオン五島雅が負ける事を望んでいた。そんな状況下、五島はトラビスというメキシコのボクサーに興味を抱く。迎えたタイトルマッチでトラビスが真価を発揮した途端にリングで起きる事は…!?ハッピーエンドではありません。読者に色々なことを考えさせてくれる異色ボクシング漫画。テーマは「孤独」が一番しっくり来る。
29.あしたのジョー
《あらすじ》ドヤ街に現れた矢吹丈が元ボクサーの丹下段平から指導を受けながらボクシングで成り上がる王道ストーリー。世界王者ホセ・メンドーサへの挑戦までが描かれる。
愛され続ける名作ボクシング漫画
段平が丈に宛てた手紙「あしたのために」はボクシング技術について書かれており、それを読んで丈はパンチの技術を向上させていく。力石徹、ウルフ金串、カーロス・リベラ…数々のライバル達との激闘を経て、世界王者ホセ・メンドーサへの挑戦までが描かれている。ライバルの力石徹が作中で亡くなった時はリアルに葬儀が行われる程の社会現象となり、作中の最後のラストシーンも超有名。丈が亡くなったとは書かれておらず、どう捉えるかは読み手が想像できる世界。
30.二瘤駱駝
《あらすじ》日本フェザー級A級ボクサー片切シンヤは戦績13戦10勝9KO2敗1引き分けの19歳。試合の前夜に不良と大乱闘してしまうヤンチャ主人公の“喧嘩”と“拳闘”を描く。
不良もボクサーも同時進行しちゃう
不良がボクシングを通じて成長していくストーリーではなく、不良が不良のままワルさもするしボクサーとしても前進していくという珍しい話。「プロボクサーと不良の世界をどっちも生きる猛き大バカ野郎」こんな主人公がいてもいい。ワルい事を改心せずやり続けてしまう若者を描いた喧嘩と拳闘の物語。こんな漫画もあって良いと思う。
31.マーベラス
《あらすじ》ある目的の為に世界チャンピオンになるべく名門・亜細亜ジムの門をたたいた主人公・一矢優。怪しいトレーナー赤城鉄と二人三脚での東日本新人王戦までを描く。
独特な練習方法が面白い
ボクシング未経験の一矢優がトレーナーやライバル達に揉まれながらボクサーとして成長していく話。他のボクシング漫画ではあまり出てこない練習方法が印象的。ジムワークだけでなく、ティッシュ配りをトレーニングに応用したり、無駄な動き矯正する為に日本舞踊の教室に通って、頭の上に乗せた本を落とさないようにしてバランス感を身につけたりといったシーンがその象徴。
32. パラダイス
《あらすじ》ボクサーだった亡き父の才能を受け継ぐ少年・涼野ガクトが主人公。すさんだ日々から再びリングに戻ってきたトレーナー・サブローとチャンピオンへの道を目指す。
詩的センス溢れる本格派ボクシング
リング上で倒されたダメージが元で亡くなった天才ボクサーの息子・涼野ガクト。母親の意志で亡き父がボクサーであったことを知らされず、ボクシングとは無縁に育ってきたガクトは後楽園で初めて試合を観た時、故郷に帰ってきたかのような懐かしさを感じる。古株のボクシング・マニアにその才能を見抜かれ、ボクシングロードを歩むという物語。試合場面の描写はリアリティに溢れ、名言セリフも満載の本格派ボクシング漫画。
33.烈拳 GYM part2
《あらすじ》29歳で夢だったボクシングジムを開いたものの、信頼していたトレーナーに最愛の妻と駆け落ちされ、人生のドン底に突き落とされた男が日本チャンプを目指す。
人間関係ドロ沼からのボクサー道
家業の酒屋を閉め、29歳で夢だったボクシングジムを開いた有田太一。元日本フェザー級王者の村田をトレーナーに雇い、自身もプロボクサーとして活躍しようとした矢先、最愛の妻・恵子が村田と駆け落ちしてしまう。太一は日本チャンプとなって村田とリングの上で戦うことだけに執念を燃やすというストーリー。
34.高校鉄拳伝タフ
《あらすじ》最強の実戦的古武術、灘神影流の継承者の家庭に生まれた宮沢熹一が様々な
格闘家たちと戦いライバルや戦友と交流していく、ボクシングより格闘技系のジャンル。
とにかく凄い筋肉の描写
格闘を通してライバルや戦友と交流していくのが基本的な流れ。ボクシングの他にも空手、柔道、ムエタイ、柔術など様々な格闘技の達人が登場して来て死闘を繰り広げる。人間ドラマや恋愛などの要素も無くはないが、ひたすらバトルがメイン。省略されがちな関節技の描写まで細かく描かれており、対戦者として登場してくる格闘家や武術家たちは大半は実在の人物がモデルになっている。
35.タフ
《あらすじ》前作の高校鉄拳伝タフの続編。宮沢熹一が鬼龍との死闘で身体に障害を起こしている父親を救うため、暴力団が主催する闇試合での戦いに挑むところから始まる。
キャラ祭り&筋肉美
精進のために新道組のヤクザと手を組み、闘いの場は闇試合から始まって表の世界の「ハイパーバトル」へと移っていく。小柄な体格の主人公・宮沢熹一が小よく大を制すというか、筋肉ムキムキの男達を次々となぎ倒していく様は痛快。対戦相手は皆濃過ぎるくらい濃いキャラクターばかりで、誰がモデルなのかがわかりやすいのも良い。
36.タフ 龍を継ぐ男
《あらすじ》タフの続編で、主人公は鬼龍の息子の龍星。前作に引き続き強さとは何かというテーマのもと、新たな舞台での濃厚な戦いの日々が描かれる。
より濃いキャラ+更なる筋肉美
前作とは変わって鬼龍の息子である龍星が主人公。怪物を超えた怪物といわれる本当の父親を探す物語。戦いの場は「暗黒武闘会」や「血の謝肉祭」などのトーナメントをメインとして進行していき、より濃いキャラクター達が個性と筋肉美をこれでもかと発揮するバトルシーンは迫力十分。前作の主人公だった宮沢熹一も登場する。
37.のぞみ♡ウィッチィズ
《あらすじ》平凡な少年・司葉遼太郎の隣に住む美少女・江川望との恋愛やライバルとの戦いの日々。当初は青春学園漫画としてスタートし、熱血ボクシング漫画へ路線変更。
ラブコメ+青春ボクシング漫画
高校生の司葉遼太郎は、家族が郊外に家を買った事で新しい町へと引っ越して来る。となりの家に住む江川望と親しくなった遼太郎は望が頭脳明晰でスポーツ万能の優秀な生徒である事から彼女が魔女(ウィッチィズ)ではないかとさえ思うようになる。前半は演劇にかける望と倫太郎のラブコメディがメインで、後半は倫太郎のボクシングロードがメイン。アマチュア選手権、オリンピック、プロデビューから世界タイトルマッチまで描かれている長編。
38.シバいたれタカ!
《あらすじ》不良で喧嘩自慢の主人公・萩原高がライバルを倒すために大阪から東京へ上京。時にギャグを織り交ぜながら闘いの日々を描く成り上がり系ストーリー。
成り上がれリーゼントボクサー
浪速の喧嘩屋がボクシング界に殴り込んで、東京ボクシング界のホープ・バンタム級で負け知らずの葛木比呂樹との対戦を目指して強くなっていく姿を大阪弁のギャグを交えてテンポ良く描いた物語。実在するリーゼントボクサーの和氣慎吾を漫画で描いたらこんなキャラなのかと思う(人間性やボクシングの完成度など和氣慎吾が数段上である)風変りなトレーニングシーンや、本格派のメキシカンボクサーの登場など見どころも多い。
39.春夏秋冬 春
《あらすじ》主人公は万年B級ボクサーの桜沢歩。才能はあるが努力が苦手でボクサーとして伸び悩んでいた歩が、学生時代に恋した女性との再会で気持ちを入れ替える。
好きな女の為なら超努力
通算成績・5勝7敗のパッとしないB級ボクサーがある日、学生時代に恋焦がれた女性もえタンと再会。借金返済のために風俗嬢になった彼女を幸せにするため、歩はボクシングへ向かう気持ちを入れ替えて世界チャンピオンになる事を決意。減量苦で臨んだ試合に見事に勝利した歩は、リングでもえニャンに愛の告白をして…!
40.ボックス!
《あらすじ》幼馴染の二人がボクシングを通して成長する高校生青春記。プロの試合ではなく高校のアマチュアボクシングが舞台。小説が原作で映画化もされている。
百田尚樹氏の有名小説 漫画版
「永遠の0」で有名な百田尚樹氏による青春スポーツ小説の漫画版。映画化もされており、小説、漫画、映画とあるなかで何故か一番注目度が広がらなかった感のある漫画。原作から省略されたエピソードが多く、ストーリー変更もあるとはいえ純粋にスポーツ漫画として楽しめるクオリティ。高校のアマチュアボクシングが舞台。
41.はじめの一歩
《あらすじ》いじめられっ子で釣り船屋の息子、一歩がプロボクサー鷹村守と出会ってボクサーになり強くなっていく。仲間やライバル達にも丁寧にスポットを当てる超人気作。
名ボクサーを生むレジェンド漫画
ボクシングが好きな人は勿論、そうでない人も楽しめる痛快なサクセスストーリー。主人公の敗戦も含め実在していそうなリアリティも素晴らしい。リカルド・マルチネスはリカルド・ロぺス、ブライアン・ホークはナジーム・ハメドをモチーフにしており試合展開はザ・激アツ。山中竜也、杉田竜平、杉田ダイスケなどこの作品を見てボクサーになった選手は数多い。
42.あしたのジロー
《あらすじ》逮捕歴がありながらボクシングで人生をやり直そうと懸命に生きる青年・樺島次郎とその恋人がたどるサスペンス・ドラマ要素強めのボクシング漫画。
面白いボクシング・サスペンス
傷害容疑で逮捕された樺島次郎はボクシングでとてつもない才能を発揮し始める。清子という恋人も出来て、これから成り上がろうとした矢先…清子がレイプされてしまう。その現場に遭遇した次郎は怒りに任せて犯人を撲殺。清子と二人で犯人の死体を山に埋め、罪を隠して生活し始める。ボクシングで勝ち上がっていく次郎に、警察の捜査が迫ってくというボクシング・サスペンスストーリー。かなりエグ面白い隠れた秀作。
43.RAINBOW 二舎六房の七人
《あらすじ》罪を犯し湘南特別少年院に堕ちた6人の男たちが、同房にいた年上の「アンチャン」の教えを胸に幾多の不条理と向き合い、それぞれの人生を力強く生きていく。
戦後の青春と熱い人間ドラマ
戦後の廃れた日本を舞台に、嫌な大人たちばかり社会に立ち向かう少年たちの友情と絆の物語。集団リンチ、仲間の裏切り、看守による暴力行為など数々の事件に巻き込まれながらも生き抜いていく。ボクシング要素は全体構成の中での一部であって、メインは戦後の青春人間ドラマ。「仲間のありがたさ」をメインに描きつつも、ラブストーリー要素も強く含んでおり飽きさせない。
44.早乙女選手、ひたかくす
《あらすじ》梅咲高校ボクシング部の女子ボクサー・早乙女八重が、同じボクシング部の月島サトルと付き合い始め、まわりには内緒で恋愛するラブコメディ。
女子ボクサーの筋肉+ラブコメ
「表向きは選手とトレーナーとして付き合いながら、隠れて恋人関係」という設定の女子フェザー級王者&男子ライトフライ級のカップル。アスリート女子が冴えない男の子と内緒で恋愛する青春ボクシング漫画かと思いきや、ロマンス要素の方が濃厚。胸の谷間ではなく、女子ボクサーの割れた腹筋にフォーカスし続けるところも面白い。
45.メガロボクス
《あらすじ》身体能力が向上する強化外骨格ギアを着け、各個人の身体的な境界を超越したボクサーたちによる無階級格闘技「メガロボクス」が人気を博す近未来の物語。
未来型のあしたのジョー
あしたのジョーの連載開始50周年記念として発表された作品なので、随所にあしたのジョーのエッセンスが散りばめられている。力石を意識した様なキャラクターや「立て、立つんだジョー!」のセリフも登場。肉体とギア・テクノロジーを融合させた究極の格闘技「メガロボクス」において、主人公のギアレス・ジョーがあえてギアを装着せずにリングに上がり、立ちふさがる猛者と戦う姿が描かれる。
46.どついたるねん
《あらすじ》負けず嫌いで目立ちたがり屋の不良少年・赤井英和。ケンカ無敗で大阪に名を馳せていた赤井がボクシングで成り上がり、数々のライバルと戦っていく。
あの超有名映画の漫画版
赤井英和の自伝を元に「どついたるねん」のタイトルで映画化・漫画化がされているが映画の方が大ヒットして目立っていた為、漫画版もあることをはあまり知られていない。不良で鳴らした高校時代からボクシングを始めて成り上がろうとするところまでの赤井が丁寧に描かれており、こちらもなかなかの秀作。
47.ライスショルダー
《あらすじ》身長193cm、体重92kgの体格とケタはずれのパワーを持った18歳の女の子、秋野おこめが女子ボクシングのプロボクサーとなり、ヘビー級で世界へ挑む。
女性版 はじめの一歩
数少ない女子ボクシング漫画の中でも異彩を放つ傑作。最初から無敵の存在でパンチ一発で相手を沈めるパワーファイターの主人公・おこめ。随所にコメディも含みながらの完成度の高さは女性版はじめの一歩。勝ち進んでいったおこめがヘビー級世界チャンピオン・ワーニャとの頂上決戦に挑む試合と、その決着までしっかりと描かれている。
48.明治異種格闘伝 雪風
《あらすじ》明治十九年の東京を舞台に侯爵・柴原典膳が主催する「御前仕合」徒手空拳の達人のみが集められたトーナメントにボクシングで参戦する少年・雪村風太郎の物語。
明治時代にボクシング
侯爵・柴原典膳が主催する格闘トーナメントに、両手に秘めた米国仕込みの武術・ボクシング。明治時代が舞台でありながら、主人公の流派をボクシングとした設定は珍しくて希少。ストーリーはトーナメントでの格闘試合シーンをメインに主人公の復讐が絡んだ構成。ヒロインの登場は最初だけで、開始から完結までがっつり異種格闘技戦の連続。
49.ヘヴィ
《あらすじ》ニューヨークを舞台に、癌で余命一年の老マネージャーと日系二世の少年が、ボクシングのヘビー級チャンピオンを目指してアメリカン・ドリームを追う。
重病キャラ+アメリカンドリーム
主人公のガイ・ヒューガのトレーナーであるアレックス・ゴードンは悪性腫瘍で余命一年だったり、エイズを発病しているゲイのコーチがいたり重い設定が多い(まさにヘヴィ…)のが特徴。エグい設定がストーリーの面白さを引き立たせるスパイスになっており、試合の描写はリアルで見応えがあり、変に長引かせないテンポの良さも素晴らしい。
50.K.O.マサトメ
《あらすじ》全然モテナイ男・正留香織を中心とした幡ヶ谷高校ボクシング部での学園部活モノのギャグ漫画。リングすらない弱小ボクシング部で様々な騒動が巻き起こる。
ボクシング版 稲中卓球部
下ネタのギャグが多めで「稲中卓球部」が強く意識されたような作風。ギャグ漫画なのでボクシング漫画として紹介するのは微妙かと思いつつも、好きな人にとっては刺さる作品かと思い100選の中にピックアップ。登場人物の大半は変態キャラばかりで、主人公のボクシングの試合は敵に脱糞をして勝つのがオチというパターンまで…。
51.九番目の男
《あらすじ》八人の姉を持つ、末っ子の長男。九番目の男である橋本健一23歳が主人公。ふとしたきっかけで始めたボクシングで、とてつもない素質を開花させていく。
9人兄弟の末っ子ボクサー
八人の姉がいる長男という特殊な末っ子の健一は大学を中退し、流浪の果てに商社にもぐりこんでサラリーマン生活を送っていたが、元来落ち着いた生活はどうにも燃えない気質の持ち主だった。「人生は自分で創る!」ふとしたきっかけで始めたボクシングで勝ち上がっていくストーリー。時代を感じさせる風景描写が作者の独特の世界感を表現している。
52.青の戦士
《あらすじ》主人公はミステリアスなボクサー礼桂(レゲ)。強い弱いの判断が難しいがエキサイティングな試合をする礼桂にファン達は沸く。破滅と歓喜の物語。
負け星メインイベンターが世界へ
戦績は32戦12勝20敗、12勝はすべてKO勝ち、20敗もすべてKO負けというアルコール中毒の“狂人”のボクサーが、海を渡り金と女に絡まれながらチャンピオンを目指すという話がハードボイルドな雰囲気たっぷりに展開していく。様々なエピソードで礼桂は神秘的な存在として描かれており、その礼桂に裏社会の大物や国民的英雄の世界チャンプまでもが魅せられていく。
53.ゴールデンボーイ
《あらすじ》兄妹と身を寄せ合って逞しく日々を過ごす少年、柴田哲郎と、母親との確執に苦悩する嵯峨野順。2人のボクサーとして成長と対決の物語。
成長と苦悩・妹愛と闘争心
富豪の少年・嵯峨野順は、両親との距離感に悩みつつもボクシングを続けプロボクサーになる。そこで出会った柴田千秋と交際するが、ある時すれ違いから千秋を悲しませてしまう。一方、活発な勤労少年の柴田哲郎は板前として働いていたが、妹である千秋を事故で失ってしまう。哲郎は「順こそが千秋の死の元凶だ」と見なしリングで順を倒そうと決意していくストーリー。
54.冬はなび
《あらすじ》引退直前の冴えないプロボクサー・権田は、落ち目の女優・胡桃沢マキの映画役作りのためのトレーナーを務めることに。そこで2人は惹かれ合う。
塩ボクサーと落ち目女優の恋愛ドラマ
輝いていたピークの頃より10年が経過したロートルボクサーと、旬の時期は過ぎたと言われている女優がお互いに一花咲かせようとするラブストーリー。崖っぷち同士の二人だからこそ、どこか共感できる「自らの道に本気でぶつかっている者同士が理解し合える思い」みたいなものを軸にしたヒューマンドラマ寄りの恋物語。果たして二人の行く末は…!?
55.LOSERS
《あらすじ》元ボクサー志水哲太は引退後、抜け殻のような生活を送っていた。ある日、関西最大の暴力団の会長の遺子である轟魔理雄・塁時兄弟との出会いで運命が動き出す。
スマート系ヤクザアクション漫画
コンビニで働く元ボクサーの志水哲太は大阪のヤクザ・アウトロー社会の人間関係の中に巻き込まれていく。主人公は轟魔理雄。哲太は元ボクサーの強さを見せようと敵に抵抗するが攻められてしまい、ピンチでもがいて盛り上げたところで超人的に強い魔理雄が現れてズドン!これがルーザーズの面白さでありお決まりのパターン。痛快なアクション漫画。
56.キッズ
《あらすじ》いじめられっこだった門馬ジローが自らの運命を切り開くためにボクサーの道を志し、人生を切り開いていこう努力していくストーリー。
拳で絶望を希望に
姉と2人暮らしの門馬ジローは毎日、学校で不良にいじめられ、カツアゲで大事な生活費を取り上げられてしまう日々。そんな毎日の絶望と閉塞感に耐えられなくなったジローはボクシングに人生の光りを見出す。ここから抜け出すには…自分と姉が幸せを掴むにはボクシングしかない。怒りの右ストレートで自らの運命を切り開こうと努力する男の物語。
57.タフネス大地
《あらすじ》主人公はボクシングに魅せられ北海道から上京した少年・雪山大地。厳しい練習に耐えながら、天性の粘りと根性でボクサーとして成長していくボクシング漫画。
安定の熱血ボクシング漫画
牛のようにマイペースな性格でありながら、牛乳配達で生活して森崎ジムでチャンピオンを目指す為に猛トレーニングをする大地。ジムの乱闘に巻き込まれたりしながらも、プロボクサーとしてデビュー。自慢の”160キロパンチ”を武器に全日本新人王、日本タイトルの獲得。そして…!時にユーモアも交じえながら、大地が徐々に成長して頂点を目指していく安定感抜群の熱血ボクシング漫画。
58.弾アライブ
《あらすじ》主人公は九州の牧場に生まれた天馬弾。相手に手を出すことを禁じられて育つが、小学校の入学式に初めて人を殴ったことでファイターとしての血が騒ぎ出す。
昭和のボクシング・ロマン
「ケンカしても殴り返すなと」言い付けられていた弾は、小学校の入学式後で初めて人を殴り天性のファイターぶりを発揮。自分の拳に潜むパワーを知り、教会の老神父にボクシングの基本的な構えをパンチを教わり始める。抜群の破壊力の左ストレートを身に付けてデビュー戦で圧勝。高みを目指してボクサーロードを歩む弾に、運命はいたずらをして…!
59.ときめき10カウント
《あらすじ》傷害事件をおこした高校生・門真達哉は職員会議の判決を聞いた。退学濃厚な中で下された判決は、ボクシング部への入部。更に達哉の彼女の運命も変わり始める。
少女漫画ぽい青春ボクシング漫画
主人公の門真達哉は傷害事件を起こし、学校から「退学ではなくボクシング部へ入部せよ」との指示を受けるというオープニング。さらに達哉の彼女・北浜智美も強引にボクシング部にマネジャーに引きぬかれてしまう。ボクシング部の部室にはかつて達哉と智美を"カツアゲ"した事がある楠葉京一がいた。しかし智美は、京一のひたむきな練習姿に惹かれてしまい…といった恋と友情の青春ボクシング漫画。
60.Big Hearts
《あらすじ》広告代理店を辞めてボクシングジムに現れた主人公の保谷栄一25歳。プレゼンの席で緊張のあまりゲロを吐き、30億円の取引をふいにしたのがきっかけ。
大手広告マンボクサーの一撃
プロテストは無事合格。デビュー戦は善戦するも黒星「2連敗なんて冗談じゃねーぞ」会長や新トレーナーの指導のもと、栄一は初勝利に向かって歩み出す。「パンチ力は並なんだから回転とスピードで勝負しろ」元バンタム級チャンプの梁瀬トレーナーと共に高みを目指してボクシングロードを走る物語。実在しそうなリアリティーを感じるキャラ設定が良い。
61.龍の拳
《あらすじ》一人の女のためにボクシングを諦めていた男・凱塔拳が主人公。だが、突然に再会した二人は不思議な運命に導かれるように、再びボクシングの世界へ。
思いが交錯する純愛物語
「龍の拳」を持つ男・凱塔拳が、かつての恋人・剛田龍美と新たなる"光"を取り戻すためにプロボクシングのリングへ。そこには様々な思いを秘めた男たちが集い、力の限り相手を倒そうと挑んでくる。ある時は31歳の引退寸前ボクサー、ある時は研究熱心な頭脳派ボクサー…拳と龍美の純愛を熱いバトルと絡めて精工に描いた純愛ボクシング漫画。
62.PIT BULL 闘牛
《あらすじ》ヘビー級の世界戦をプロモートする事になった栄拳ジムの国分会長は"隠し玉"としてジム初のヘビー級ボクサーをデビューさせようと画策する。
ヘビー級で世界を目指すロマン
老舗・栄拳ジムの能天気な二代目会長・国分圭一郎は独断でヘビー級の世界戦をプロモートする事に。マネージャーの雪枝から意見された圭一郎は、隠し玉として栄拳ジム初のヘビー級ボクサーをデビューさせようとする。その名は宍戸武市。後退せずに攻め続ける“闘牛”のようなヘビー級ボクサー・武市の活躍を描いた熱血ボクシング漫画。あちゃ~な圭一郎と武骨な武市のボクシング版ヤジ・キタ物語。
63.喧嘩稼業
《あらすじ》高校生である主人公・佐藤十兵衛の格闘技や喧嘩にまつわる一連のストーリーを軸にした、ボクシングというよりは色々な流派を混ぜた格闘漫画。
陰と陽のコンビネーション
ルールの枷より解き放たれた16人の格闘家たちによる真の最強決定戦「陰陽トーナメント」での戦いをメインに展開する格闘漫画。作中にはボクサーやボクシングを流派とするキャラの他にキックや空手を得意とするパターンも多く登場する。同等の条件下での実力比べだけでなく、相手よりも優位に立つために様々な策略を巡らせることも多いのが特徴。
64.BOXER's BLAST
《あらすじ》新聞配達の学生・白木屋隆は、ボクシング世界チャンプ・和民拳斗に気に入られ毎朝20分ボクシングの練習を受けることになる。ある日、和民が不幸な事故に遭い…
ヒカルの碁っぽいボクシング漫画
世界タイトルの王座統一戦という超ビックマッチを目前に控えながら、不幸な事故により意識不明の重体になってしまった和民。そしたらなんと!和民は肉体から幽体離脱して、白木屋を世界チャンプにさせるべく鍛えるという驚きの展開に。試合シーンの力強い殴打の描写は迫力があり、奇想天外なストーリーも面白い。
65.あいしてる
《あらすじ》星野鉄馬の激しい人生を描く長編漫画で、ボクシングは作中の重要なテーマになっている。随所にその時代のヒット曲の歌詞が載せられているところも特徴。
14年間の眠りから覚めると…
横浜を舞台に、運命の女性マリアを探す一人の男の長い歳月を描いた青春漫画。単行本で26巻という長編であり、途中にバイクレースや極道との抗争、そしてボクシングへの挑戦…主人公の星野鉄馬が様々な分野に踏み込んでいく。世界タイトルマッチの後、14年のもの間昏睡状態になってしまい、目覚めて成長した自分の子供たちに会うシーンは超面白い。
66.紅の挑戦者
《あらすじ》高校サッカーのエースだった紅闘志也は、遠征で行ったタイでムエタイの存在を知り、現地で神と呼ばれるムエタイ選手ガルーダと遭遇し、運命が変わり始める。
色褪せない良質ダークトーン
少年マンガらしからぬダークトーンが印象的なキックボクシングの格闘漫画。必殺技は「空中三段蹴り」だったりしてキック要素が強めでありながらも、読んでみると明らかにあしたのジョーの丹下段平や白木葉子を思わせるキャラクターが登場していたり、パンチの技術を競う描写もリアルで面白く、ボクシングファンでも楽しめる内容なのでこの100選にピックアップ。
67.エイジ
《あらすじ》ボクシングジムに育ちながら、今までボクシングに見向きもしなかった赤木エイジが主人公。ある出来事で父親譲りの熱いボクサー魂と才能が呼び起されていく。
究極の「理想のパンチ」
晩年の負け続けた父の姿に幻滅してボクシングから離れたエイジは、父が勝てなくなった理由を知る。実は父は誰にも打てない「理想のパンチ」を会得しており、殺人を恐れたが故にそのパンチが打てず負けていた。その事を知ったエイジがボクシングへの情熱を蘇らせて戦うのが本筋の物語。試合シーンの臨場感や躍動感はハイ・クオリティ。
68.ファイター伝説 金の銀
《あらすじ》大手運送会社ペガサス急便の御曹司・姫岡勇二は、城島五郎のボクシングを見て衝撃を受け、ボクサーを目指して五郎がトレーナーを務める迫間ジムに入門。
金持ちボンボンvs叩き上げ
どこかお坊ちゃん気質の抜けない勇二。ジムのトップ選手からスパーリングの相手に指名されリングに上がるも、その試合態度を見た五郎は怒り、一方的に勇二を破門する。五郎はホープの知念に付きっ切りで、ジムに戻って来た勇二を無視。知念は金に不自由しない勇二に猛烈なライバル心を抱き…というストーリー。
69.マコトの王者 赤
《あらすじ》世界タイトルマッチを戦った全く違うキャラの真と誠。試合のクロスカウンターをきっかけに2人の心が入れ替わってしまう。赤コーナー視点での物語。
俺がアイツでアイツが俺で
両親と死別し貧困生活を這い上がってきた豪腕の野性児・大地真と、名家に生まれエリート街道を堂々と歩んできた王の中の王・天堂誠は世界戦で放ったのパンチで、お互いの精神と肉体が入れ替わってしまう。この「赤」は王者と入れ替わった挑戦者の視点。戦う理由やボクシング視点でのストーリーは面白く、数ある"入れ替わり系"漫画の中でもかなりの秀作。
70.マコトの王者 青
《あらすじ》世界タイトルマッチを戦った全く違うキャラの真と誠。試合のクロスカウンターをきっかけに2人の心が入れ替わってしまう。青コーナー視点での物語。
ボクシング版 ボディチェンジ
この「青」は世界戦で勝者となった若き挑戦者と精神が入れ替わった元王者の視点。ケガ一つ無い肉体を手に入れたことに気づいた時点で、挑戦者に対する負い目を感じ神を呪うところから始まる。ドラゴンボールでギニューがボディチェンジ!と叫んで悟空を入れ替わるシーンがあるが、あれのボクシング版。エピローグまでしっかり練られて読み応えアリ。
71.ラブ&ファイヤー
《あらすじ》燃える左ストレートを打つファイター飛雄河炎と、頼み人の恨みをリングで晴らす仕置人ボクサー草影幽次。対照的なふたりを描いた異色のボクシング漫画。
法で裁けぬ悪人をリングで成敗
物語の後半では、金を貰ってボクシングで依頼人の恨み晴らす仕事人ボクサーの話が多くなっており2巻完結の漫画なので、まとめて表現するなら「法で裁けない悪人をリングのうえで成敗する異色の復讐系ボクシング漫画」スポーツドラマとしての爽やかさはないものの、ブラック・エンジェルズの様な類似漫画が好きな人は楽しめる作品。
72.マネーの拳
《あらすじ》居酒屋を経営するが毎月赤字続きで頭を抱えるボクシングの元世界チャンプ・花岡拳がどうすれば商売で成功できるかを考え実践していくビジネス100%の漫画
経営者が読むべきビジネス漫画
経営者の方や目指す方は必読の経営奥義伝授コミック。元世界チャンピオンのボクサーが超金持ちと縁が出来て学びを得ながらホームレスを雇いビジネスを展開していく。ベンチャーの立ち上げから、株の新規上場(IPO)およびTOB対策、社内(従業員)管理などを創業者目線で追体験できるマンガで、下手なベンチャー起業本よりわかりやすい。一番力点が置かれているのは人の動かし方。
73.二匹のブル
《あらすじ》ボクシングのチャンピオンを目指す太刀川瞭。暴力団の頂点を目指す玄海源。ふたりの男子高校生を主人公に、彼らの活躍を描いたロマン活劇。
痛快な成り上がり劇と友情
プロボクサーを目指す男子高校生・太刀川瞭はひょんなことから、暴力団のトップを目指す男・玄海源と出会う。玄海は瞭が所属する本牧拳闘倶楽部の会長の息子だったことから、ふたりの道は交差。玄海と瞭はそれぞれの世界で実力をつけ、玄海はプロボクサーとなった瞭のプロモーターになるという展開。ボクヲタとしてはモハメド・アリという登場人物がツボる。
74.挑戦者(チャレンジャー)
《あらすじ》夜の街で金をもらい人を殴る殴り屋をしていた朝倉信吾。あるきっかけでストリートからプロボクサーとなった信吾のボクシングロードを描く。
悲壮感なき兄弟対決
兄・将一ゆずりのインファイトで相手を圧倒し、プロデビューから破竹の勢いで連戦連勝を重ねていく信吾。ボクサーとしての“血の存在証明”を賭けて、宿命の兄弟対決が実現してしまうというストーリー。不思議と兄弟で殴り合う事の悲壮感はあまり感じさせずに、シリアスな熱血ボクシング漫画としてテンポよく物語が進む。
75.満点の星
《あらすじ》いじめられっ子の磯野満天が自分を変えたい思いと始めたボクシングで、目を見張る程の才能を開花させて世界に挑む姿を描く熱血ボクシング漫画。
海老原博幸に捧げる作品
いじめられっこからのボクシングロードという軸ははじめの一歩に近いのでスッと入ってくる。磯野満天が生まれ持った武器「小さな拳」に、名トレーナーの浅羽は類稀なる素質を見出し、家族の後押しも受けて勝ち進んでいく熱血ボクシング漫画。作者の楠本哲は本作を”カミソリパンチ”を武器に世界に上り詰めた偉大なボクサー、海老原博幸に捧げる作品と語っている。ボクヲタなら見逃せない。
76.肉弾時代
《あらすじ》舞台は昭和34年。虐げられた男たちによる敗者復活戦がテーマ。主人公・武居捨郎の暴力とエロと数奇な運命の物語。
近代文学へのひとつの返答
無防備なファイトを繰り返しために、観客は興奮させたけれどもその代償を払うことになった捨郎。後遺症で白痴となっても朝5時に起きてロードワークに走り出してしまう…というシーンもあれば、がっつりと性描写のシーンもあり、数あるボクシング漫画の中でも孤高のポジションに位置する作品。筋肉描写、ワードセンス、登場人物の動きなど全てが奇形としか言いようのない終末の美を持っている。
77.僕×スター
《あらすじ》才能ナシ、友達ナシ、クソ兄アリ…底辺を生きる高校生・野星。何者でもない底辺の男の運命を変える事件が?10数年秘められてきた能力が今開花するのか!?
底辺から打ち上げる魂のブロー
底辺を生きる高校生・野星にはどうやらボクシングの才能があった様で、ある日絡んできた不良にナイスパンチを見舞って見せる。肉弾戦での戦いだけじゃなく、現代的な武器としてSNSを使うシーンなんかも面白く、絵柄が独特なので妙に引き込まれてしまう。作中で可愛いとされているヒロインが可愛くは見えないが、漫画としては面白い。
78.アッパーロード
《あらすじ》大きな夢を胸にボクシングに青春をかける18歳の村松高志が主人公。ミドル級から日本初のライト・ヘビー級に変更するという前例のない高みに挑戦していく。
ミドル級からライト・ヘビー級へ
イマイチパッとしなかったボクサー村松高志には、まだ本人も気付いていない物凄い潜在能力が眠っていた。隠れた実力はまだ開花していない…そんな彼に格上の相手とのビッグマッチが舞い込むことに。話の展開やステップアップの過程はかなり激しく、しかもミドル級からライト・ヘビー級に増量するというチャレンジマッチなので新鮮で読み応えがある。
79.BAKUDAN
《あらすじ》極道を目指していた少年・瀑僚介。一度火がついたら誰も止められない爆弾のような男が、心を入れ替えてボクシングのヘビー級チャンピオンを目指す物語。
超スピードで世界ヘビー級挑戦へ
日本一の極道を目指す瀑燎介は、戦力増強を目論む関東金瓶梅連合桜蘭華組よりスカウトを受け、正式な組員になるための仕事を任されることとなる。しかし、ザウルスジム会長のケン玉城に才能を見出されボクシングの道へと誘われ運命が激変。ボクヲタからしたら嬉しいロマンたっぷりの日本人のヘビー級ボクサーのデビューから世界タイトル挑戦を描く物語。
80.赤×黒
《あらすじ》陽気な高校生・柴連司が主人公。ボクシングジムに通い腕に自信を持つ柴はある日、ガード下の暗闇で能面男に強烈な蹴りを食らい失神させられる。
喧嘩好きな若者の熱き格闘本能
ボクシングジムで日本ウェルター級1位の城島と一悶着を起こすなど、強いけど喧嘩屋気質の柴連司。ある日ジムの帰り道で能面をかぶった男に突然襲われ、相手の蹴り一撃でノックアウトしてしまう。男は「辻斬り」と呼ばれ対戦者をすべて一撃で倒す強者。遂に巡り会った好敵手との再戦を求め、柴の格闘本能が覚醒していくというストーリー。
81.牙拳
《あらすじ》主人公は黒人米兵と日本人の母との間に生まれ、施設で育った青年・本堂剛。好むと好まざるにかかわらず、ボクシングのリングへと向かう本堂剛の物語。
米国+日本ハーフボクサーの物語
初めて剛にボクシングを教えてくれた酒場の用心棒・梅津、米兵・サム。そして東亜ジム会長・村野との出会い。運命の歯車が音を立てて回り始める。昭和時代を感じさせる味のある絵柄。ハーフボクサー剛が世界タイトルに挑むまでの波乱万丈のボクシングロードがハードボイルドな雰囲気で描かれる。
82.拳神 海渡勇次郎伝
《あらすじ》捕鯨銛打ちの技術を学ぶため、アラスカへ留学する主人公・カイト。トレーニング調整のためエスキモーと生活するボクサー・ジムはカイトの才能を見抜いた。
お色気たっぷりの大河ドラマ
エスキモーに混じり、冬場のアラスカにトレーニングに来ているボクサーのジムと出会い、厳しくも温かい指導の下でカイトはボクシングを知り、その才能を次第に開花させていく。ボクシングの真髄と魂が描かれつつも、物語のスパイスとしてのアダルト描写も多めに詰め込まれており、味わい深く濃厚な大河ドラマっぽいボクシング漫画。
83.ちばあきお名作集 チャンプ
《あらすじ》祖父と山奥の小屋で二人暮らししている八津田太一が主人公。山岳トレーニングにやってきたボクサー達を見て、ボクシングに惹かれた太一はグローブを握った。
とても素直で素朴な主人公
素朴で素直な性格の太一がボクシングで才能を開花させていく物語。わかりやすい熱血ボクシングストーリー。山に練習に来たボクサー達のトレーニングを眺めているうちにボクシングの虜になった太一はボクサーになるため上京し、寿ジムの門をたたく。プロテストを経てデビュー戦へステップアップ。チャンピオンロードを歩んでいけるのか?
84.ダダダ
《あらすじ》父に認められたい一心でボクシングを続けてきた佑は、タイトル戦当日に父を亡くし生きる意味を失ってしまう。引退を決めた矢先、実の妹を名乗る少女が現れた。
妹好きにはたまらない兄妹愛
ミドル級でWBA世界ランク10位の日本王者・神崎がライバル。神崎との激闘を通じて、自分とずっと離れていた妹との間に絆が生まれていき、過去の呪縛から解き放たれていくストーリー。守るものがある者とない者。強いのはどちらなのか。年の離れた妹は可愛くて兄妹の絆の描写もいいので、妹好きの人にはおすすめ。
85.ドカンと花火
《あらすじ》主人公は父に憧れビッグな男になりたい悪ガキ・大咲花火。喧嘩に明け暮れている花火がボクシングに出会う。高校のボクシング部でのアマボクが舞台の物語。
ヤンキー+アマチュアボクシング
ヤンキーのプロボクシングでの成り上がり系かと思いきや、アマチュアボクシングにスポットが当てられた珍しいパターン。高校ボクシング部に四天王と呼ばれる存在がいて、主人公の花火がライバル達と戦うストーリー。アマなのでヘッドギアは装着しつつもダウンシーンは多く、リング内でジャンピングパンチも飛び出す作風。
86.パーフェクトヒューマン
《あらすじ》世良優人18歳。帝都大学の天才プロボクサー。容姿も性格も完璧で世間から注目を集める彼の秘密。それは5人の同じ顔の男が一人の人間を演じているという事実!
想像しようのないラストのオチ
ボクシング漫画というよりはごちゃ混ぜミステリー漫画の中のひとつの要素にボクシングが含まれているという様な感想。強過ぎる優人はドーピングしているのではないかと疑われ検査をするが、5人の同じ顔の男が一人の人間を演じているのだから結果は陰性。ずっと欺き続けられるのか…それとも?どんな結末なのかページをめくる手が止まらない。
87.BOX(ボクシング 暗い箱)
《あらすじ》幸福なボクシング生活の吉岡猛。吉岡がいた為注目されなかった首藤悟。試合の勝利では癒されない、ボクシングに魅せられた男たちの飢えを描いた名編。
金や名誉じゃ満たせない「飢え」
周りから祝福されながら幸福なボクシング生活を歩む吉岡猛と、才能がありながら同階級に吉岡がいたがためにスポットライトを浴びることのなかった首藤悟。時代と運命に翻弄される二人のボクサーの軌跡がメイン。描かれるボクシングは一健全なスポーツではなく、選ばれし無頼の業を背負った魂の殴り合い…暗い箱というサブタイトルに相応しい濃厚な物語。
88.乙女高校ボクシング部
《あらすじ》中学時代イジメられっ子だった主人公・雷田大樹。ひょんな事で出会った美しい女子生徒・ひなたちゃんに導かれるままにボクシング部へ。
可愛いあのコは最強ボクサー
聖真高校が男子を受け入れると聞き入学した雷田大樹。しかし入学した男子はたった4名。今度は女子からイジメられる日々。居場所がなくなった大樹たちがたまたま逃げ込んだボクシング部。そこで出会った美女ひなたちゃんは最強のボクシング女子だった!ボクシングの魅力に取りつかれ、ボクサーを目指す高校生の熱闘ストーリー。ベタな展開の青春ボクシング漫画ながら、戦うシーンはリアリティあり。
89.マネーファイト
《あらすじ》主人公はニートの御手洗昇太郎。自殺を決意して最期の地として選んだ“富士の樹海”で事件が起こる。共に自殺するはずの仲間達はなんと自殺者ハンターだった。
自殺願望から人気ボクサーへ
人生に絶望した昇太郎は自殺志願者サイトで同士と知り合い樹海に集まった。一緒に命を絶つと信じていた彼らは自殺者ハンターだった!ボコボコにされ、とどめを刺されそうになった瞬間、握りしめた拳はハンター吹き飛ばし、そこで昇太郎は覚醒する…というオープニングは秀一で面白い。そこからストリートでの戦いやボクサーロードまでが描かれる。
90.雨の朝サブは
《あらすじ》愛と拳闘に生きる男の青春アクションロマン。80年代の主流にあった恋愛・青春の要素も折り込まれ、80年代のボクシング漫画の代表作のひとつと言える作品。
恋愛が多めなあしたのジョー
作中では雨の演出が何度も描かれており、タイトルの雨の朝はモハメド・アリが新チャンピオンになった時の「いつも雨の朝だったが、これからは違う」という実在のコメントを元にドン底の主人公・志波三郎を重ねていると推測。サブの恋愛模様がしっかりと描かれているところが特徴の青春ボクシング漫画。世界チャンピオンとの戦いまでストーリーは進む。
91.ZIP!なぐれ
《あらすじ》仕事も恋愛もとことんやる主人公・商社マン森口晃二25才。敏腕エリートサラリーマンだったはずが上司の罠にかかり、ボクシングの世界へ足を踏み入れる。
舞台はビジネスマンリーグ
商社マンの森口晃二は、上司の上岡にボクシンググローブの発注ミスをなすりつけられる。怒りに燃える森口がそのグローブをつけて上岡を殴り倒すが、逆に元ボクサー上岡にノックアウトされる。その責任を取って会社を去る上岡とボクシングで決着をつけようと努力するストーリー。恋愛要素もがっつり絡めながら、試合はヘッドギア着用のビジネスマンリーグでの戦いとなる。
92.狩撫麻礼 拳闘短編集
《あらすじ》昭和の時代背景の中でのボクサーを人生やボクシングの試合を、作者の独特の視点から描いた短編集8話。
約30ページの短編が8話
昭和真っ只中の1980年から1981年に「ビッグコミック」誌上で、魂の原作者・狩撫麻礼とさいとう・たかおが自分よりも上手いと絶賛した早逝の天才・園田光慶が繰り広げた珠玉のボクシング連作8編。約30ページの短編が8話の構成で1巻のコミックスとなっている。
93.ナックル・ウォーズ
《あらすじ》ボクシング界の凋落を嘆く男・森山が、天才的な素質を持つ少年に出会い、
世界チャンピオンに育て上げるために奮闘するプロモーター視点での物語。
プロモーター視点でのドラマ
数あるボクシング漫画の中でもプロモーターが主役という珍しいカテゴリに入る作品。天性の素質を持つボクシング少年・三上乱と出会った森山は共に協力し、業界での知名度を上げていく。プロモーションのシンジケートを組んで盛り上げ、三上がマスコミに持上げられたところで不運な交通事故に巻き込まれ…という興味深いストーリー。
94.マッドドッグ拳
《あらすじ》土佐の狂犬と呼ばれる少年・折場拳志が、あるきっかけからボクサーになり、世界チャンピオンを目指して奮闘する日々が描かれていくストーリー。
憧れの美女と拳の物語
視力が足らなくてボクサーになれなかった高校生・面多は修学旅行先の京都で、自分のボクシング理論を確かめるために他校の生徒に喧嘩を売ろうとする。その時、美少女めぐみが巨漢の不良学生に襲われ、通りすがりの折場拳志がその不良達をあっという間に殴り倒すシーンから始まる、拳志が主人公の青春ボクシングアクション漫画。
95.風の伝説
《あらすじ》主人公の風鷹志は15歳の中学3年生。ある日、カツアゲをする不良を返り討ちにしたことで番長グループから目をつけられてしまい、運命が動き始める。
クール系・学園青春ボクシング
帰宅の途中に出会った杉野清美の事が気になってしかたない鷹志。父親に高校進学のための貯金を使われてしまった鷹志は、喧嘩番長・麻堂から勧められたケンカトーナメントに出ることを決意する。クールな主人公の恋とボクシングロードを描いた青春系ボクシング漫画。
96.歯かけの恋
《あらすじ》かませ犬ボクサーのなれの果て…スパーリング相手を務め小銭を稼ぐ円八郎はボクシング以外まるで取り柄なし。そんな八郎が銀座CLUBのママに恋をした。
コツコツ努力が実を結ぶ!?
勝ち上がれないプロボクサーの円八郎。スパーリングパートナーを務め小銭を稼いでの生活でありながら、ボクシング以外に出来ることもない…そんな円八郎が銀座CLUBの美人ママに恋をした。彼女の言葉をきっかけに封印されていた拳を振るう姿を描いた、泣ける感動ストーリー。続編の「歯かけの恋 銀座の恋編」で完結する。
97.だちかん
《あらすじ》取り立て屋をやりながら淡々とした毎日を送っていた主人公・吉田健悟。ある日、友人のサイフを盗んだ相手をこらしめようとしたところ、相手はヤクザの弟で…
友達思いのケンカボクサー
自分の進む道も見えず、毎日のように不良にケンカを売り金をまきあげる日々を送っていた取り立て屋の吉田健悟。ある日、幼なじみの守が取られたサイフを取り返すために相手を叩きのめしたところ相手はヤクザの弟だった。そこから喧嘩ボクシングでの戦いが巻き起こり、バトルの日々が始まっていくというストーリー。
98.神拳 ゴッド・ナックル
《あらすじ》ケンカ無敗の無敵小僧、赤木ケンタ17歳が主人公。ラスベガスで数十億円が動くビックマッチを見てボクシングに憧れ、拳での一攫千金を目指して立ち上がる。
気持ち良い程の喧嘩ボクシング
試合以外のシーンをほぼ完全に排除した展開で、喧嘩屋だった不良がガチンコボクシングで世界を狙ってのしあがろうとする王道ストーリー。作中でパッキャオの説明をするときは必ず「実質10階級制覇のマニー・パッキャオ」という表現をしており、ボクヲタとしては実質10階級制覇と言うワードにニンマリしてしまう。
99.BOX
《あらすじ》親に捨てられ、たった一人の肉親だった姉からも見捨てられた少年・土田一途が他人への不信感の中でグローブを握り、ボクシングで成長するストーリー。
愛に飢えた男の悲しみの拳
親に捨てられたトラウマを忘れたくて、プロボクサーとしてリングに上がり試合に挑んだ一途。リングに上がった途端に頭が真っ白になり、身体を動かせず試合に負けてしまう。絶望する一途を励ましてくれたのは同じジムの日本フェザー級チャンピオンの高山だった。一人の歪んだ心を持った人間が、ボクシングを通して泥臭い人間関係の中で生き抜いていく生々しい物語。
100.1ポンドの福音
《あらすじ》食欲旺盛で減量にいつも失敗するボクサーと、男性と付き合うことが許されないシスターの恋の物語。 試合が終わるまでを1ストーリーとして、それが続いていく。
減量失敗男とシスターの恋
天性の素質と妙なツキを持つ畑中耕作は、根性がなくて試合前でも食欲を我慢できず、ジムの会長には世話を焼かせっぱなしの若いボクサー。そんな耕作は試合の度に恋するシスターアンジェラのもとで懺悔する。シスタ-アンジェラも耕作を心から応援しており、二人の行く末が気になってしまうラブコメ・ボクシング漫画。
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